2007年 04月 21日
からっぽのまんまでいいんだよ |
昨日はシロップのライブに行ってきました。
長い間待ちわびたライブだったから前日の夜からそわそわして、本当に来るのか?行くのか?と疑ってもいた。
行った感想は、とても良かった。いいバンドだなあ、と思った。色々考えたようにも思うし、実際はそうでもない気もする。
CDやとどうしても「歌」に集中してしまうけど、ライブはキタダさんのベースがメロディックで良かったし、そして中畑さんの太鼓がライブのあのノリを引っ張っていた。いいバランスのバンド。
聴いていて色々な光景が見えた。夕暮れの家路、水の中、森、荒野、街の雑踏。どれも、「でも自分はひとりだ」という光景だった。ひとりじゃない、と言われるよりも落ち着くような気がする。だってそれが本当やけん。
悲しみは誰かと共有したくないけど(それは何の解決にもならないし、むしろその誰かの負荷になるから)、誰かによって作られた音楽や芸術とは共有しても良いんだな、と思った。
それにしても、なんて良い曲ばかり作るバンドながやろう、と改めて感じた。曲がまず綺麗なんだなあ。
遅死の野音がよく「神がかっている」と評されるけど、まさに前半にやった正常と最後にやったリアルが、そう思えた。なんやろう、一人の人間の人生を見た、というか・・・
演奏とか歌詞の流れに随所随所で「あれ?」と思うところはあったけど、それはもう横に置いておいて、素晴らしいライブでした。
セトリは忘れましたが、意外と新曲はやらなくて二曲くらい。どれも良かった。早く音源を・・・いやホント切実に。
なんかベスト的なセトリやったような。I・N・M、My Song、パープルムカデ、Sonic Disorderが聴けて嬉しかった。でも、何をやってくれても「おお、これもやってくれるの!」となった。それくらい、待ち望んだライブであったし、どの曲も良いのです。
シロップは、聴いて元気を取り戻すようなバンドではないけど、暗い道の向こうに灯りが見えるような、もう少し歩いてみようかと思わせるようなバンドやなあ。
心の奥からじわりと込み上げてくるライブでした。
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by underbird
| 2007-04-21 04:31
| 音楽